Arecales Bromhead

フィギュアスケートとか。

三原舞依選手 2020-21 FS

めちゃめちゃお久しぶりです。まさか前回から一年以上経つとは。ブログを書くとき結構考察とかするので、しっかり準備してテーマとか構想とか練らなきゃ、とか思ってたら書くタイミング逃していました。このエントリーは自分比で少し軽めにしようかなと思っています。

 

それで今回は、今シーズン休養から復帰し素晴らしい演技を見せてくれている、三原舞依選手の新FSについて書こうと思います。天使から森の妖精にジョブチェンジしてますね。ローリー・二コル氏との初タッグ作品ということで、今まで彼女から見られなかった新しい動きとかもあるので、その新しい動きと個人的に好きなポイントなどについて語っていきます。以下参考にしているのはNHK杯の演技です。

 

それではまず、「あっ、この動き彼女から初めて見たかも!」という部分について。独創的と思った部分も含みます。以下箇条書きです。

 

・3Lz+3Tと2Aの間のベスティスクワットイーグル

・3Fと3Sの間の足上げ

・3S着氷後の、カーブ変えて左足ついてグワッと止まって、つま先立ちで頭抱える振り付け

・FSSp後に腕を力強く振る動き

・StSq中の足上げからの後ろ向きランジみたいなやつ

・ランジ的なやつのやってロッカーの後の、足上げながら腕を後ろに羽っぽくする妖精みたいな動き

・ステップの後の助走で、音に合わせてパンパンと腕の形を作っていく動き

・スパイラル後のアウトサイドイーグル

・最初と最後のポーズ

 

一部語彙力不足な文といいますか、言葉にしにくいが故にまどろっこしい表現もあるのですが、実際の演技を見て「ああ、ここの部分のことか」とわかっていただけたら幸いです。実はテーマを聞いたとき、これまでのプログラムと似通ったものになるんじゃないかと少し心配する部分も正直ありました。でも、要所要所で独創的な動きが入っていることで、新しい魅力が出せているなと思います。

 

では次に、僕が個人的に好きなポイントを挙げます。

 

まずは先に挙げた3S着氷後の動きです。あまり見ない動きだからというのもあるのですが、グッと止まってから場面展開する感じが好きです。スピンまでの振り付けも素敵だと思います。

 

二つ目は2A+3Tと3連の間の助走で行う、両手を上に挙げて指を動かす振り付けです。短い部分ですが、音楽が盛り上がっていくところなのもあり、森の植物が芽吹いていく感じがします。地味にお気に入りです。

 

そして、FSSp以降はすべて好きです。SFのチェンジエッジが音楽のフレーズの変化に合ってるのがいいです。どうしてもFSSpは消化エレメンツになりがちなので、音楽との調和はGOEの面でも大事かなと。その後グンと腕を振って、StSqに向かうのもギアチェンジって感じで好きです。StSqのお気に入りポイントは、肩を抱いてからの解放するようなツイズル、上述した新しい動きたち、そして最後のフレーズに合わせたロッカーカウンターカウンターのクラスターです。見ごたえがちゃんとあるステップだと思います。そのあとの腕の動きから加速してのスパイラルの連続はカタルシスって感じがします。現地で見てたら立ち上がりそうになりそう。最後のスピンのレイバックからビールマンの転換がポロロロンというピアノの音に合ってるのも好きです。

 

でもちょっと気になる点もあるっちゃあります。

 

一つはジャンプパートがどうしても単調な感じがしてしまうこと。トランジションやカーブの切り替えはあるんですけど、静かな曲調なのもあり、緩急や変化に乏しい印象は正直してしまいます。こんなことファンが勝手に求めるのは酷だとわかってはいるのですが。

 

もう一つはChSqの構成です。上述したように好きなのは好きなんです。三原舞依補正がかかると歓声&スタオベ間違いなしみたいな感じになるんです。でも動き自体はスパイラル2つと短いイーグルというかなりシンプルなもので、時間も10秒ちょいと相当短いです。そのせいかGOEが伸び切ってないように思えます。振り付けたローリーの意図はどういうものだったのかと少し疑問に感じます。

 

とまあ、最後はちょっと不満みたいなのも言ってしまいましたが、既にこのプログラムも結構リピートしています。寝る前に見ると幸せな気持ちで寝られる気がします。結論としては、このプログラムも好き!です。ジャンプ構成を休養前よりも上げて、復帰直後でこれほど素晴らしい演技を見せてくれる彼女には、尊敬と感謝の念でいっぱいです。日本選手権、ひいてはその先の大会でも良い演技をしてほしいなと思いますし、彼女の笑顔がまた見られるのを楽しみにしたいと思います。

 

ヤシの木